投資信託ってなに?初心者にもわかりやすく解説します

投資を始めたいけれど、「何から手をつければいいのか分からない」と思う方も多いのではないでしょうか?

特に「投資信託」という言葉はよく耳にしますが、「なんとなく難しそう…」と感じているかもしれません。

でも実は、「投資信託」は投資初心者にもやさしい仕組みなんです。

「投資信託」について学んで、投資を始めてみましょう。

この記事を読めば、投資信託について理解が深まり、安心して「投資信託」を使うことができますよ。

矢五郎

私は2019年からNISAに取り組み、現在、1000万以上の投資を行っています。投資比率も投資信託が1番多く、7割以上が投資信託です。
今回は投資信託について解説します。

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目次

はじめに:投資信託とは?

まずは、投資信託の基本的な仕組みについて、ざっくりと理解していきましょう。

投資信託って、どんな仕組み?

簡単に言うと、投資信託は「みんなのお金を少しずつ集めて、運用のプロがまとめて管理・運用してくれる」仕組みです。

複数の人でお金を出し合って、専門家がそのお金を上手に運用してくれる、そんなイメージです。

このお金の集まりを「ファンド(基金)」と呼び、そのファンドを運用するのが「ファンドマネージャー」と呼ばれる専門家です。

投資信託はファンドマネージャーが選んだ投資先の「詰め合わせパック」を購入するイメージです。

私が勘違いしていた「投資信託」のイメージ

実は、私も以前は「投資信託」について誤解していました。

「ファンドマネージャーと頻繁にやり取りをしながら運用を進めるもの」というイメージを持っていて、「自分には面倒かもしれない…」と思っていたのです。

そのため、投資信託に手を出さない期間がありました。

しかし実際は、ファンドマネージャーが運用するのは「詰め合わせパック」の中身の話です。

「詰め合わせパック」の追加購入や売却は自分で行う必要があり、タイミングや金額は自分の判断で決めます。

中身の運用はプロにお任せですが、「詰め合わせパック」の運用(購入・売却)は自分で管理する必要があるのです。

「詰め合わせパック」の値段が高くなったり、低くなったりするので、「詰め合わせパック」の購入や売却はその価額をみて自分で判断してやらなければなりません。

投資信託の例

たとえば、有名なところで「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」という投資信託があります。

この投資信託は全世界の株式に分散投資できる「詰め合わせパック」です。

投資方針は「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」という指数をベンチマーク(基準)とし、このベンチマークに連動した投資を行うとされています。

どこの国のどの企業に投資するかはファンドマネージャーがベンチマークを基準に、最適な投資先を見つけ、投資信託を運用します。

「どの銘柄が良いか?」と悩まなくても、プロが最善の判断をしてくれるので安心です。

私たちはこの投資信託の投資方針に納得すれば「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」という「詰め合わせパック」の購入検討が始まります。

投資信託のメリット

投資信託の基本的な仕組みがわかってきましたね。

では、投資信託のメリットはどんなところなのでしょう。

投資信託のメリットは以下の3つになります。

  • 分散投資が簡単にできる
  • 少額から始められる
  • リバランスが自動で行われる

少額から始められる


投資信託は、多くのファンドで少額からスタートできるのが大きな魅力です。

日本の個別株については1単元100株となっており、株価が1000円の場合は10万円単位でしか購入することができません。

さらに誰もが知っている人気株は10万円以上することが多く、初心者にとってリスクが高く、手を出しにくいものになっています。

それに比べて、投資信託は100円単位から購入できるものが多く、「いきなり大きなお金を投資するのは不安…」という初心者でも、無理なく始めやすいですね。

毎月3万円〜5万円くらいが目標ですが、本当に不安なら毎月数千円からはじめてみるのも手だと思います。

分散投資が簡単にできる

投資信託の最大のメリットは個人ではなかなかできない「分散投資」ができること。

「分散投資」とは投資先投資タイミング分散する手法でリスクを抑え、安定したリターンを得ることができます。

投資先の分散

投資先を分散することで1つの企業の株価が下がったとしても、他の企業の株価で損失をカバーできるメリットがあります。

下の表は名著「ウォール街のランダム・ウォーカー」で紹介された分散投資の効果についてです。

著者のバートン・マルキール曰く、投資先を増やすほど、リスクは下がり続け、50銘柄に分散すれば総リスクの60%以上を低減できるとのこと。

出典元:ウォール街のランダム・ウォーク 著者バートン・マルキール

通常、分散投資をするためには複数企業の株を何十社、個別に買わないといけませんが、個別株は10万円以上することが多く、複数企業に投資するには100万円以上の資金が必要になります。この金額を用意するのは多くの人にとっては難しいですよね。

しかし、1つの投資信託を買えば、100円で自動的に何十社〜何百社の株を買うことができます。

100円で何百、何千銘柄に投資できる投資信託もあり、個別株をやるよりはるかに安定したリターンを得ることができます。

初心者を含め、投資家は分散投資を効率的に行うため「投資信託」で投資をすることが最適解だと思います。

投資タイミングの分散

投資タイミングの分散も重要です。

株を買ったタイミングがたまたま株価の天井だった、なんてことはよくあることです。

その場合、株価が最高値をつけるまで評価損益は長い間マイナスとなります。嫌ですよね、、

しかし、投資信託で少額を積立投資することで投資タイミングを分散すれば、平均単価を下げることができ、高値づかみするリスクを避けることができます。

この分散投資方法を「ドルコスト平均法」といいます。

金融庁の資料にわかりやすい図があったので紹介します。

出典:金融庁 NISA早わかりガイドブック

ドルコスト平均法のメリット

・投資タイミングを読まずとも自然と購入単価を下げることができる

・高値づかみするリスクを減らし、心穏やかに投資ができる(2ヶ月目の一括投資のリスクを減らす)

ドルコスト平均法のデメリット
・右肩上がりの単純な推移の場合、初めに一括投資した方が儲かるのでリターンを下げる場合もある

リバランスが自動で行われる

投資信託の中でも当ブログが推奨しているのが「インデックスファンド」です。

インデックスファンドの大きなメリットのひとつは、リバランスが自動で行われる点です。

時価総額加重平均を使っているインデックスファンドでは、市場全体の動きに合わせて自然と投資比率が調整されるため、個別に資産の配分を見直す手間がかかりません。

たとえば、S&P500やTOPIXに連動するファンドの場合、構成銘柄の株価の変動に応じて、ファンド内の投資比率も自動的に変わります。大企業の株価が上がれば、その企業がファンド内で占める割合も増える仕組みなので、市場に自然に追従できるのが魅力です。

また、指数の見直しにより企業が新たに追加されたり、業績悪化で除外される場合、ファンドマネージャーがこれらの銘柄を適切に売買してくれるため、私たちが個別にリバランスを行う必要はありません。この「お任せ感」がインデックスファンドならではの安心ポイントです。

投資信託のデメリット

「投資信託」のメリットを説明しましたが、メリットだけでなくデメリットもあるもの。

ここでは、投資信託の「注意したいところ」を整理してみましょう。

投資信託のデメリットは以下の3つになります。

  • 手数料がかかる
  • 元本保証がない
  • 即時取引ができない

手数料がかかる

投資信託には、購入時や保有中、売却時に手数料がかかります。

特に「信託報酬」と呼ばれる運用管理費用は、持っている限り毎年発生するため、長期保有を考える場合は手数料が低いファンドを選ぶのが重要です。

例えば「信託報酬率」が0.1%であれば、100万円分保有で年間1000円の手数料がかかります。

この「信託報酬率」が1%もあると年間で1万円も手数料がかかってしまいます。高いと感じませんか?

さらに保有額が大きくなると手数料もさらに高くなります。

信託報酬率が高い投資信託を選んでしまうと結果的に利益が減ってしまう可能性があるため、気をつけて投資信託を選びましょう。

元本保証がない

投資信託も個別株と同様に「元本保証」がないため、資産が増える可能性もあれば、減るリスクもあります。

投資信託は分散投資となっているため、個別株より圧倒的にリスクが少ないですが、分散投資をしていても経済全体が不安定になった場合などの株価下落のリスクは避けられませんのでその点は覚悟が必要です。

元本保証がないことは投資をする上で絶対につきまとうデメリットですが、「リスクを取らないとリターンは得られない」という法則に従えば、受け入れるべきものです。

投資は元出が2分の1になってもいいような余剰資金で行うことをお勧めします。

即時取引ができない

投資信託のデメリットとして、即時に取引ができないという点があります。

個別株では、取引時間中であればすぐに売買が可能ですが、投資信託では1日1回決まる基準価額(その日の終わりに確定する価格)での取引となります。このため、売買を指示した時点の価格で取引が確定するわけではなく、取引が成立するまでに時間がかかります。

市場が急変したときにすぐに対応するのが難しいため、即時の取引ができる個別株と比べて柔軟性に欠ける点が、投資信託のデメリットとして挙げられます。

取引の流れも慣れないと難しいです。下の図は楽天証券のHPに載っていたものでいつの基準価格が約定単価となるかを示しています。

投資信託の種類

「投資信託って、なんとなく分かってきたけど、実際にはどんな種類があるの?」と思う方も多いのではないでしょうか。

投資信託には、いくつかのタイプがあり、投資の目的やリスクの取り方に応じて選べるようになっています。ここでは、それぞれの種類と特徴を見ていきましょう


1. 株式型投資信託
まず、株式に主に投資する「株式型投資信託」。これは、企業の成長に期待して投資するタイプで、株価の上昇により利益を得ることを目指します。株価が上がればリターンも大きくなりますが、その分リスクもあるため、少し「攻め」のタイプと言えるでしょう。

2. 債券型投資信託
次に、安定性が比較的高い「債券型投資信託」です。債券とは、企業や国が資金調達のために発行するもので、一定の利息が支払われます。このため、リターンは株式型ほど高くはないかもしれませんが、安定した収益が期待できるのが特徴です。リスクを抑えつつ、少しずつ資産を増やしたいという方には向いています。

3. バランス型投資信託
「ちょうど中間くらいがいいな…」という方には「バランス型投資信託」があります。株式や債券など、複数の資産にバランスよく投資するタイプで、安定性と成長のバランスを求めたい方にぴったりです。安定した資産とリスクのある資産を組み合わせているため、大きなリスクは避けつつ、成長も狙える柔軟なタイプです。

ただし、当ブログでは「債券」などの難しい資産は推奨していません。

「攻め」は1の株式型投資信託で行い、「守り」は現金で準備しましょう。

株式投資信託の中には「インデックスファンド」と「アクティブファンド」という2つの運用方法があります。

  • インデックスファンド:これは「日経平均株価」や「TOPIX」といった、特定の指標(インデックス)に連動して運用されるファンドです。市場の平均と同じような動きをすることを目指すため、比較的手数料も低く、初心者でも始めやすいです。
  • アクティブファンド:市場平均を上回るリターンを目指して運用されるファンドです。ファンドマネージャーが市場を見ながら積極的に投資先を選び、利益を最大化するように運用していきます。リターンが大きくなる可能性もありますが、その分リスクも高めで、手数料もインデックスファンドより高い傾向があります。

アクティブファンドの方がなんとなく良さそうと思った方、要注意です。

実際にはインデックスファンドに勝てるアクティブファンドはごくわずかです。

当ブログでは「インデックスファンド」を推奨しています。

投資信託を選ぶ際のポイント

投資信託にはさまざまな種類があることがわかりましたが、「じゃあ、具体的にどれを選べばいいの?」と迷ってしまう方も多いですよね。

ここでは、投資信託を選ぶ際にチェックしておきたいポイントについて見ていきましょう。

投資先の選定

まず大事なのは「この投資信託はどこに投資しているのか?」という点です。

特に初心者におすすめしたい投資先は「全世界株式」「S&P500」です。

どちらも幅広い株式市場に投資できるため、リスクを抑えつつ世界経済の成長を享受しやすいのが特徴です。

全世界株式:分散投資の理想形

全世界株式は、先進国や新興国を含む世界中の企業に投資するインデックスファンドです。

日本、米国、欧州、アジアなど、地域の偏りなく幅広い市場に投資しているため、まさに「世界経済全体に投資する」という感覚で資産運用ができるのが特徴です。

なぜ全世界株式が良いのか?

  • 分散効果が高い
    全世界株式は、多くの国と企業に投資するため、リスク分散がしっかりと図られています。一つの国や企業が不調でも、他の国や企業の成長がカバーする可能性があるため、大きなリスクにさらされにくく、安定した運用を目指せます。
  • 世界経済の成長を丸ごと享受
    世界経済全体は、長期的に成長を続けてきました。特定の国や地域に依存せず、世界経済全体の成長に期待するのであれば、この「全世界株式」が非常に適した選択と言えます。
  • 地域ごとのリスクに強い
    全世界に投資することで、地域ごとの経済の変動リスクに強いです。たとえば、ある地域が不景気に見舞われても、他の地域が成長していれば、全体としての資産価値が大きく下がるリスクが軽減されます。

S&P500:米国の成長力にフォーカス

「S&P500」は、米国の代表的な500の大企業で構成されるインデックスです。世界最大の経済大国である米国は、アップルやマイクロソフトなど、グローバル市場で活躍する企業を多く抱えており、長期的に見ると安定した成長が期待されています。

なぜS&P500が良いのか?

  • 米国市場の強さと安定感
    米国は、過去数十年にわたり世界経済をリードしてきた国で、安定した経済成長を続けています。S&P500に投資することで、こうした成長力の恩恵を享受しやすくなります。
  • 世界的な企業に投資できる
    S&P500には、世界的に活躍する企業が多数含まれています。米国の企業ではありますが、これらは多くの収益を海外から得ているため、実質的に「米国を中心としたグローバル企業」に投資しているのと同様です。これにより、リスクを抑えながら世界経済の成長を享受できます。
  • 低コストで高いリターンが期待できる
    S&P500は、過去に高いリターンを記録してきたインデックスです。運用手数料も低いファンドが多く、長期で持つことで費用を抑えつつ高いリターンを狙えるのも魅力の一つです。

両者の比較やおすすめの投資信託は以下の記事で書いているので参考にしてください。

信託報酬率の確認

投資信託には「手数料」がかかります。

最近は購入時の手数料がかからないノーロードの投資信託が主流なのでチェックすべきは「信託報酬率」です。

信託報酬:ファンドを保有している間にかかる運用管理費用

手数料が安いほど手元に残る利益が増えるため、しっかり確認しておきたいポイントです。

結論:信託報酬率は0.1%以下の投資信託を選ぶ

証券会社の競争激化の結果、現在では信託報酬率0.1%以下の優良な投資信託が多数販売されています。

まとめ:投資信託を始めてみよう!

投資信託について、基本から種類、選び方のポイントまでお話ししてきましたが、いかがでしたか?

最初はちょっと難しく感じるかもしれませんが、投資信託は初心者でも無理なく始められる投資方法の一つです。

ここでは最後に、これまでのポイントを簡単にまとめておきます。

  • 投資信託は「みんなのお金を少しずつ集めて、運用のプロがまとめて管理・運用してくれる」仕組み
  • 投資信託はファンドマネージャーが選んだ投資先の「詰め合わせパック」を購入するイメージ
  • 中身の運用はプロにお任せですが、「詰め合わせパック」の運用は自分自身で管理
  • 投資信託のメリット
    ✔️分散投資が簡単にできる
    ✔️少額から始められる
    ✔️リバランスが自動で行われる
  • 投資信託のデメリット
    ✔️手数料がかかる
    ✔️元本保証がない
    ✔️即時取引ができない
  • インデックスファンドに勝てるアクティブファンドはごくわずか。インデックスファンドがおすすめ
  • 初心者におすすめしたい投資先は「全世界株式」「S&P500」
  • 信託報酬率は0.1%以下の投資信託を選ぶ

投資信託を始めるにあたっての私からのアドバイスは以下の2つ。

小額から始めてみる
いきなり大きな額を投資するのは不安ですよね。
投資信託は少額からスタートできるものが多いので、まずは「お試し」感覚で始めてみましょう。
数千円や毎月の積立など、無理のない範囲で資産運用の感覚をつかむのがポイントです。
最初は「小さく始めて、徐々に慣れていく」ことで、投資の楽しさも分かるようになりますよ。

長期での運用を目指す
投資信託は長期で持ち続けることで、リスクが軽減されやすく、複利の効果も期待できます。
短期的な値動きに一喜一憂せず、数年~十年以上のスパンで運用するつもりで始めると良いでしょう。
特に積立投資なら、価格が高い時も低い時も一定額で買い続けるので、価格の変動リスクが平準化されます。

投資信託は、しっかり仕組みを理解して自分に合ったものを選ぶことで、初心者にも取り組みやすい投資方法です。

最初の一歩を踏み出すのは少し勇気がいるかもしれませんが、この記事がそのお手伝いになれば嬉しいです。

さあ、投資信託を始めて、あなたの資産を少しずつ育てていきましょう!

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この記事を書いた人

こんにちは、矢五郎です。
「新NISAを多くの人に、特に子育て世帯に広めたい」をテーマに情報発信しています。
2019年からNISAに取り組み、現在1000万以上の投資を行っています。
・S&P500派
・高配当株も少々
・仮想通貨も味付け程度に
・30代エネルギー業界サラリーマン
・5歳と1歳の男の子を育てるパパ

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