VOOはNISAでも有名なS&P500指数に連動するETFで、多くの投資家に人気があります。その魅力の一つが定期的に支払われる配当金です。(※正確には配当金ではなく分配金。本記事ではわかりやすいように配当金とします)
配当金は投資信託にはない魅力の一つで、資産額増加による心のゆとりだけでなく、今の生活をよくしていく可能性があります。VOOは配当金がどれくらいでるのか気になりますよね。
本記事では、VOOの配当金がいつもらえるのか、いくらもらえるのか、そして過去の配当履歴や増配率について詳しく解説します。

はじめまして、矢五郎です。
私は2019年からNISAに取り組み、現在、1000万以上の投資を行っています。VOOにも下の画像の通り投資をしています。


VOOの配当金はいつもらえる?支払いスケジュールを解説


VOOの配当金は年4回(3月、6月、9月、12月)に支払われます。
VOOの配当金スケジュール(2024年)
2024年のVOOの配当金スケジュールは以下の通りでした。
権利付き最終日 (この日までに買う) | 権利落ち日・権利確定日 | 配当支払い日 |
---|---|---|
2024年3月21日 | 2024年3月22日 | 2024年3月28日 |
2024年6月27日 | 2024年6月28日 | 2024年7月3日 |
2024年9月26日 | 2024年9月27日 | 2024年10月2日 |
2024年12月20日 | 2024年12月23日 | 2024年12月27日 |
上の表の通り、権利落ち日から3〜5日後に配当金が支払われています。
曜日の関係で翌月上旬にずれることもありますね。
権利付き最終日、権利落ち日、権利確定日について
配当金には「権利付き最終日」、「権利落ち日」と「権利確定日」があるため、事前に確認しておきましょう。
権利付き最終日:権利落ち日の前営業日。この日までに株を買えば、配当をもらえる。
権利落ち日:権利付き最終日の翌営業日。この日に株を買っても、配当はもらえない。
権利確定日:この日に株主として名簿に記載される。外国株の場合、権利落ち日と同日。
<例>12月23日が権利落ち日の場合
12月20日(金) | 12月21日(土) | 12月22日(日) | 12月23日(月) |
権利付き最終日 | 休場 | 休場 | 権利落ち日・権利確定日 |
VOOの配当金を受け取るためには、権利付き最終日までVOOを購入して、権利落ち日にVOOを保有している必要があります。
権利落ち日に購入しても、その配当金はもらえないため注意しましょう。
配当だけが目的なら権利落ち日の前日までに株を購入して権利落ち日に売却すればよいのです。
VOOの配当金スケジュール(2025年最新)
2025年のVOOの配当金スケジュールは以下の通りです。
権利付き最終日 (この日までに買う) | 権利落ち日・権利確定日 | 現地配当支払い日 |
---|---|---|
2025年3月26日 | 2025年3月27日 | 2025年3月31日 |
2025年6月27日 | 2025年6月30日 | 2025年7月2日 |
2025年9月26日 | 2025年9月29日 | 2025年10月1日 |
2025年12月?日(未定) | 2025年12月?日(未定) | 2025年12月?日(未定) |
2025年の配当金は2024とほぼ同じ日付の予定です。(3月は5日程度遅れる)
上の表で記載した配当支払日は現地(米国)支払日なので、実際の日本での配当支払日は2024年の実績から考えると現地支払日の翌日となります。
権利落ち日の確認方法
VOOの権利落ち日の確認方法はVanguard社のHPで確認できます。
2025年の予定はPDFの23ページ目に記載がありました。
英語がわからない人のための翻訳は以下の通り。
- RECORD DATE:権利確定日
- REINVEST AND/OR EX-DIVIDEND DATE:再投資日もしくは配当落ち日
- PAYABLE DATE:支払日
VOO以外にもVanguard社のETFについて載っています。有名なVTI(米国全体に投資するETF)についてはVOOと権利落ち日が同じ日付でした。
VOOの配当金はいくらもらえる?過去の配当実績と利回り


VOOの配当利回りは2025年2月4日現在、1.22%となっています。
VOOは基本的にキャピタルゲインを狙うETFであるため、決して高配当というわけではありません。
それでも資産額が大きくなる配当金も大きくなってくるので、キャピタルゲインとインカムゲインを両方狙えるETFになります。
では、年4回もらえる配当金はいくらもらえるか紹介します。
2024年のVOOの配当金はいくら?最新データをチェック!
2024年の最新配当データは以下の通りです。
配当支払い月 | 1株あたりの配当金 | 1株あたりの配当金(税引き後) |
3月 | $1.54 | $1.39 |
6月 | $1.78 | $1.6 |
9月 | $1.64 | $1.47 |
12月 | $1.74 | $1.56 |
合計 | $6.70 | $6.02 |
私は旧NISA口座でVOOを購入しているため、税金は米国の10%のみとなっています。
特定口座で購入した場合はさらに国内で20.315%が差し引かれた配当金($4.8)になります。
参考に私が実際に貰った配当金の額を紹介します。少額ですが、配当金は嬉しいものです。








過去10年間の配当推移と増配率の傾向
過去10年間の配当推移は以下の通り。
VOOの配当は過去10年間でみると2020年のコロナショック以外は安定して増配傾向にあります。
唯一2020年に減配しましたが、大幅な減配ではなく、多少凹んだ程度です。個人的には2019年の増配しすぎたのかなと思いました。
年度 | 年間配当金 | 増配率 |
2015年 | $3.92 | – |
2016年 | $4.14 | 5.61% |
2017年 | $4.37 | 5.56% |
2018年 | $4.74 | 8.47% |
2019年 | $5.58 | 17.72% |
2020年 | $5.30 | -5.02% |
2021年 | $5.43 | 2.45% |
2022年 | $5.94 | 9.39% |
2023年 | $6.36 | 7.07% |
2024年 | $6.70 | 5.35% |


増配率は平均すると年間6.4%となりました。2025年の配当金も、過去の増配率を参考に予測できます。


VOOで配当金生活は可能かシミュレーション


VOOは配当利回りは1.22%と高配当ではないため、VOOで配当金生活を送るにはそれなりの資産が必要になります。
VOOの配当金シミュレーション
一ヶ月の希望額に対していったいいくら必要か試算してみます。結果は以下の通り。
月20万貰う場合、2億以上の資産が必要であり、VOOでの配当金生活は難しいということがわかりましたね。
2人以上世帯の場合、月20万円では暮らせないのでさらに資産が必要になります。
1ヶ月の希望額 | 年間換算 | 外国税額控除なし | 外国税額控除あり |
---|---|---|---|
1円 | 12万円 | 1371万円 | 1234万円 |
3万円 | 36万円 | 4113万円 | 3702万円 |
5万円 | 60万円 | 6855万円 | 6170万円 |
10万円 | 120万円 | 1億3710万円 | 1億2340万円 |
20万円 | 240万円 | 2億7421万円 | 2億4679万円 |
お小遣いとして月1万円配当をもらうにも1000万円以上必要となります。なかなか難しいと思います。
配当重視であれば、他の選択肢となるでしょう。具体的にはVYM、SPYD、HDVなどの高配当ETFがおすすめです。
これらのETFであれば配当利回り3%以上あるので必要資産も1/3ですみます。
外国税額控除とは?二重課税を避ける方法
VOOの配当金には米国で10%の源泉徴収された後、差し引かれた金額に対してさらに日本でも20.315%課税されます。
ひどい話ですよね。
しかし、外国税額控除を活用することで米国での10%課税を取り返せるのです。
外国税額控除を活用するためには確定申告をしなければなりません。
確定申告もなかなか面倒ですが、取り戻せる額が大きければ外国税額控除を活用するとよいでしょう。
まとめ|VOOの配当金はいつもらえて、どのくらい期待できる?


今回はVOOの配当金についていつもらえるのか、いくら貰えるのかを紹介した記事でした。
最後にこの記事で紹介した内容をまとめてみましょう!
- VOOの配当金は年4回(3月・6月・9月・12月)に支払われる
- VOOの配当金をもらうには権利付き最終日までVOOを購入して、権利落ち日にVOOを保有している必要がある
- 2025年の配当金は2024とほぼ同じ日付の予定(3月は5日程度遅れる)
- VOOの配当利回りは2025年2月4日現在、1.22%
VOOは基本的にキャピタルゲインを狙うETFであるため、高配当ではない。 - VOOの2024年の年間配当は$6.7(税抜き)であり、NISA口座であれば$6.02、特定口座であれば$4.8
- VOOの配当は過去10年間でみると2020年のコロナショック以外は安定して増配傾向。
- 増配率は平均で6.4%
- 月20万配当金を貰う場合、2億以上の資産が必要であり、VOOでの配当金生活は難しい。
VOOについてはS&P500に連動する超優良なETFになります。基本的には王道のキャピタルゲインを狙いつつ、今回記事で紹介した配当ももらうことができます。
S&P500の投資信託は人気ですが配当金などはないので、配当金も貰いたいという方はVOOがおすすめです。配当金をもらって日々の生活も良くしていきましょう。
ただし、投資信託のほうが配当金再投資を行っているので資産形成の効率はよいのでどちらがいいかはよく吟味してください。
大切なことは本記事を読んだりして自分の投資した商品についてはよく理解し、暴落や不況がきた時にも相場から降りず、長期で居続けることです。
今後も今回のように投資商品の中身を紹介する記事を書くのでよかったら見てきてください。そして自分の投資する商品について理解を深めて投資握力を高めていってくださいね。それが投資で成功する再現性の高い方法だと思います。
最後に、記事で紹介したVOOに興味を持った方は新NISAを始めて間もない方もしくは新NISAを始めるか検討している方だと思います。
以下の記事でおすすめの証券会社を紹介しているので参考にしてみてくださいね。


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