資産形成の方法として「高配当株投資」が注目を集めています。中でも、低コストで安定した配当実績と成長性を誇るVanguardのETF「VYM」は、投資初心者からベテランまで幅広い層に支持されています。
その魅力の一つが定期的に支払われる配当金です。(※正確には配当金ではなく分配金。本記事ではわかりやすいように配当金とします)
配当金は投資信託にはない魅力の一つで、資産額増加による心のゆとりだけでなく、今の生活をよくしていく可能性があります。
本記事では、VYMの配当金がいつもらえるのか、いくらもらえるのか、そして過去の配当履歴や増配率、最後にシミュレーション結果について詳しく解説します。

はじめまして、矢五郎です。
私は2019年からNISAに取り組み、現在、1000万以上の投資を行っています。VYMにも下の画像の通り投資をしています。


VYMの配当金はいつもらえる?支払いスケジュールを解説


VYMの配当金は年4回(3月、6月、9月、12月)に支払われます。
VYMの配当金スケジュール(2024年)
2024年のVYMの配当金スケジュールは以下の通りでした。
権利付き最終日 (この日までに買う) | 権利落ち日・権利確定日 | 配当支払い日 |
---|---|---|
2024年3月14日 | 2024年3月15日 | 2024年3月21日 |
2024年6月20日 | 2024年6月21日 | 2024年6月26日 |
2024年9月19日 | 2024年9月20日 | 2024年9月25日 |
2024年12月19日 | 2024年12月20日 | 2024年12月25日 |
上の表の通り、権利落ち日から3〜5日後に配当金が支払われています。
曜日の関係で翌月上旬にずれることもありますね。
権利付き最終日、権利落ち日、権利確定日について
配当金には「権利付き最終日」、「権利落ち日」と「権利確定日」があるため、事前に確認しておきましょう。
権利付き最終日:権利落ち日の前営業日。この日までに株を買えば、配当をもらえる。
権利落ち日:権利付き最終日の翌営業日。この日に株を買っても、配当はもらえない。
権利確定日:この日に株主として名簿に記載される。外国株の場合、権利落ち日と同日。
<例>12月23日が権利落ち日の場合
12月20日(金) | 12月21日(土) | 12月22日(日) | 12月23日(月) |
権利付き最終日 | 休場 | 休場 | 権利落ち日・権利確定日 |
VYMの配当金を受け取るためには、権利付き最終日までVYMを購入して、権利落ち日にVYMを保有している必要があります。
権利落ち日に購入しても、その配当金はもらえないため注意しましょう。
配当だけが目的なら権利落ち日の前日までに株を購入して権利落ち日に売却すればよいのです。
VYMの配当金スケジュール(2025年最新)
2025年のVYMの配当金スケジュールは以下の通りです。
権利付き最終日 (この日までに買う) | 権利落ち日・権利確定日 | 現地配当支払い日 |
---|---|---|
2025年3月20日 | 2025年3月21日 | 2025年3月25日 |
2025年6月19日 | 2025年6月20日 | 2025年6月24日 |
2025年9月18日 | 2025年9月19日 | 2025年9月23日 |
2025年12月?日(未定) | 2025年12月?日(未定) | 2025年12月?日(未定) |
2025年の配当金は2024とほぼ同じ日付の予定です。(3月は5日程度遅れる)
上の表で記載した配当支払日は現地(米国)支払日なので、実際の日本での配当支払日は2024年の実績から考えると現地支払日の翌日となります。
権利落ち日の確認方法
VYMの権利落ち日の確認方法はVanguard社のHPで確認できます。
2025年のVYMの配当予定はPDFの11ページ目に記載がありました。
英語がわからない人のための翻訳は以下の通り。
- RECORD DATE:権利確定日
- REINVEST AND/OR EX-DIVIDEND DATE:再投資日もしくは配当落ち日
- PAYABLE DATE:支払日
VYM以外にもVanguard社のETFが載っていますので参考にしてください。
VYMの配当金はいくらもらえる?過去の配当実績と利回り


VYMの配当利回りは2025年2月11日現在、2.62%となっています。
VYMは現在、株価が上がりすぎて高配当というわけではありませんが、タイミングを狙えば高配当を貰えるETFになります。またVYMは高配当ETFの中でもキャピタルゲインが狙えるETFとして人気があります。
では、年4回もらえる配当金はいくらもらえるか紹介します。
2024年のVYMの配当金はいくら?最新データをチェック!
2024年の最新配当データは以下の通りです。
配当支払い月 | 1株あたりの配当金 | 1株あたりの配当金(税引き後) |
3月 | $0.66 | $0.47 |
6月 | $1.02 | $0.73 |
9月 | $0.85 | $0.61 |
12月 | $0.96 | $0.69 |
合計 | $3.49 | $2.50 |
私は特定口座でVYMを購入しているため、税金は米国の10%、および国内の20.315%がかかってきます。
参考に私が実際に貰った配当金の額を紹介します。
私は2024年、合計19,887円をVYMから配当として貰いました。これだけのまとまった配当金は嬉しいものです。








過去10年間の配当推移と増配率の傾向
過去10年間の配当推移は以下の通り。
VYMの配当は過去10年間でみると安定して増配傾向にあります。
ただし、2024年は増配率0%となりました。今後も安定した増配ができるのか気になりますね。
年度 | 年間配当金 | 増配率 |
2015年 | $2.15 | – |
2016年 | $2.21 | 2.7% |
2017年 | $2.40 | 8.8% |
2018年 | $2.65 | 10.3% |
2019年 | $2.84 | 7.3% |
2020年 | $2.91 | 2.3% |
2021年 | $3.10 | 6.5% |
2022年 | $3.26 | 5.3% |
2023年 | $3.49 | 7.1% |
2024年 | $3.49 | 0% |


増配率は平均すると年間6.3%となりました。2025年の配当金も、過去の増配率を参考に予測できます。


VYMで配当金生活は可能かシミュレーション


VYMは配当利回りは2.62%と高配当ではないため、VYMで配当金生活を送るにはそれなりの資産が必要になります。
VYMの配当金シミュレーション
一ヶ月の希望額に対していったいいくら必要か試算してみます。結果は以下の通り。
月20万貰う場合、1億以上の資産が必要であり、VYMでの配当金生活は難しいということがわかりましたね。
2人以上世帯の場合、月20万円では暮らせないのでさらに資産が必要になります。
1ヶ月の希望額 | 年間換算 | 外国税額控除なし | 外国税額控除あり |
---|---|---|---|
1円 | 12万円 | 638万円 | 574万円 |
3万円 | 36万円 | 1913万円 | 1722万円 |
5万円 | 60万円 | 3188万円 | 2869万円 |
10万円 | 120万円 | 6377万円 | 5739万円 |
20万円 | 240万円 | 1億2753万円 | 1億1478万円 |
しかし、完全な配当生活は無理でも例えば月5万円の配当収入を目標にすれば3000万程度で達成できるため、長期的な投資ができれば現実的ではないでしょうか。
月5万円あれば、家賃以外の固定費をまかなうことができ、生活が十分に楽になりますよ。
このような部分的な配当生活を目標にVYMで高配当投資を行いましょう。
外国税額控除とは?二重課税を避ける方法
VYMの配当金には米国で10%の源泉徴収された後、差し引かれた金額に対してさらに日本でも20.315%課税されます。
ひどい話ですよね。
しかし、外国税額控除を活用することで米国での10%課税を取り返せるのです。
外国税額控除を活用するためには確定申告をしなければなりません。
確定申告もなかなか面倒ですが、取り戻せる額が大きければ外国税額控除を活用するとよいでしょう。
私の場合は、米国株からの配当は年間約8万円のため、10%の約8000円のために確定申告をやるかといえばやりませんが、額によってはやる価値があるでしょう。
まとめ|VYMの配当金はいつもらえて、どのくらい期待できる?


今回はVYMの配当金についていつもらえるのか、いくら貰えるのかを紹介した記事でした。
最後にこの記事で紹介した内容をまとめてみましょう!
- VYMの配当金は年4回(3月・6月・9月・12月)に支払われる
- VYMの配当金をもらうには権利付き最終日までVYMを購入して、権利落ち日にVYMを保有している必要がある
- 2025年の配当金は2024とほぼ同じ日付の予定(3月は5日程度遅れる)
- VYMの配当利回りは2025年2月11日現在、2.62%
VYMの株価が上がりすぎており、現在は高配当ではない。 - VYMの2024年の年間配当は$3.49(税抜き)であり、NISA口座であれば$3.14、特定口座であれば$2.50
- VYMの配当は過去10年間でみると安定して増配傾向。
- 増配率は平均で6.3% ただし、2024年は0%
- 月20万配当金を貰う場合、1億以上の資産が必要であり、VYMでの完全な配当金生活は難しい。ただし月5万円であれば3000万円程度であり、現実味がある数値である。
VYMについては超優良な高配当ETFになります。VYMであれば配当を貰いつつ、成長性も高いので、値下がりリスクも低いでしょう。
新NISAでは王道のインデックス投資信託が人気ですが、配当金などはないので、配当金も貰いたいという方はVYMがおすすめです。配当金をもらって日々の生活も良くしていきましょう。
ただし、投資信託のほうが配当金再投資を行っているので資産形成の効率はよいのでどちらがいいかはよく吟味してください。
大切なことは本記事を読んだりして自分の投資した商品についてはよく理解し、暴落や不況がきた時にも相場から降りず、長期で居続けることです。
今後も今回のように投資商品の中身を紹介する記事を書くのでよかったら見てきてください。そして自分の投資する商品について理解を深めて投資握力を高めていってくださいね。それが投資で成功する再現性の高い方法だと思います。
最後に、記事で紹介したVYMに興味を持った方は新NISAを始めて間もない方もしくは新NISAを始めるか検討している方だと思います。
以下の記事でおすすめの証券会社を紹介しているので参考にしてみてくださいね。


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